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最新のバックナンバー

2007年11月27日火曜日

【Clip!アカデミー】第102回:応用号「基礎心理学から2:無意味綴り(nonsense syllable)」

【Clip! アカデミー】 第102回 2007/11/27
第2週 応用号 「基礎心理学から2:無意味綴り(nonsense syllable)」
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      ◆目次◆
           1)【現在地】
           2)【無意味綴り(nonsense syllable)】
           3)【解説:知識の根っこ】
             【次回配信日】
             【参考文献】
             【編集後記】
 ※文中の図が正しく表示されない場合、等幅フォントでご覧ください※
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            ■ 基本サイクル ■
            第1週「理論号」… 知識のタネをまく
                 ↓  (用語説明から)
 ※【今回はこちら!】 第2週「応用号」… 知識の根を伸ばす 
      ↓  (具体例を中心に)
            第3週「展開号」… 知識をつなげる
                 ↓  (テーマを展開する)
           第4週 基本的にお休み
         (特別号が配信される場合があります)
               ↓
            ■ 第2サイクルへ続く ■
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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 2巡目3ヶ月目 基礎心理学から2
        「基礎心理学から2:無意味綴り(nonsense syllable)」
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        0ヶ月目 (ガイダンス号)   
        1ヶ月目 心理学の歴史から
   2ヶ月目 基礎心理学から1
【NOW!】3ヶ月目 基礎心理学から2
    |   4ヶ月目 臨床心理学から
    |   5ヶ月目 心理学研究法から 
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  ~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~
   知識のタネをまいたら、
   次にすることは、水をあげること。
   いろいろな方向から刺激してあげることで、
   知識を様々なイメージで膨らませていくことが出来るでしょう。
   応用号では、
   理論号で紹介した概念について、
   今度は具体例などを紹介しながら肉付けしていきます。
   
   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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2)【無意味綴り(nonsense syllable)】
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無意味綴りは、記憶研究において、
実験条件を統制するために考案されました。
無意味綴りを考案したエビングハウスは、
文脈や意味によって記憶の保持に生じる違いを何とか統制し、
純粋に時間による変化のみを、
研究対象にしようと考えたのです。
実験の手続きは、その結果、
以下のようになりました。
1、今まで聞いたことのない(意味を持たない)単語の作成
2、無意味綴りをリスト化し、使用する単語を選ぶ
3、13項目の無意味綴りを、完全に暗記する
4、一定の間隔(19分、63分…1日、2日…)で、再びすべてを暗記する
…1回目で暗記に10分かかり、2回目で5分かかった場合、
必要な時間は2分の1で済むことになります。
このとき、節約された学習時間を節約率で表し、
時間経過を横軸として表にしたのが、
エビングハウスの忘却曲線です。
最初に暗記してからすぐであれば、
最初の5分の1程度の時間で、すぐに思い出すことが出来る(節約率80%)。
それが、数十分で急速に忘却が始まり、
2日前後からは節約率20%近くで安定する、という結果が出ています。
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3)【解説:知識の根っこ】
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日常に引き戻してみると、
なんだ、という結果かもしれませんね。
この結果だけ見ると、
初回と2日後では、何回も暗記を繰り返しているにもかかわらず、
記憶の効率は、20%くらいしか変わらないわけですから。
しかし、我々は、実際には、
英単語にしても、専門用語にしても、
何回か復習して暗記した単語は、
もう少し憶えているような気がしているものです。
もちろん、この実験では、
13項目【すべて】を暗記する時間、を測定しているので、
個々の単語と比較はしずらいといえます。
ほかにも、多くの違いがあるので、
比較自体に意味を感じられなくなってきますが、
一番大きい違いは、おそらく無意味綴りを用いていることでしょう。
我々は日常において、無意味な記号ほど、
まとめたり(カテゴリー化)、
語呂合わせをしたり(体制化)して、
主観的に意味を持たせることで学習効果を高めています。
また、学習状況や文脈、そのときの感情の高ぶりなども、
学習効果に大きな影響を与えています(状態依存学習)。
このように考えると、
個々の学習材料や、個々の記憶や観念の連合法則を考えるよりも、
文脈や意味の形成しているネットワークの有り様を
検討することに、より意義がある、と考える研究者も増えていきます。
かれらが認知心理学者たちであるのは、
いうまでもないでしょう。
 
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【次回配信】
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   次回 【展開号】… 12月4日(火)にお送りする予定です。
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【参考文献】
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● 心理学辞典 中島義明 編 1999 有斐閣
● 心理学 鹿取廣人 杉本敏夫 編 1996 東京大学出版会
● 心理学用語の基礎 東洋 大山正 詫摩武俊 藤永保 編 1978 有斐閣  
● 事例で学ぶ教育心理学 杉原一昭 海保博之 編著 1986 福村出版
● キーワードコレクション心理学 重野純 編 1999 新曜社
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【編集後記】
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無意味綴りという単語は、
できるだけ言葉から意味を削っていくことで、
簡単に言えば”まったく同じ単語”を作ろうとしたものです。
逆に言えば、”まったく同じくらい意味のない単語”
ということができるでしょう。
果たして、”まったく意味のない言葉”、
などというものは、存在するのでしょうか。
この問いは、
おそらく哲学で考えられてきた問いかもしれません。
それを、
”まったく同じくらい”という点から
うまく回避しつつ、
ひとつの答えとして提出されたのが、
無意味綴りだということができるかもしれません。
有意味度が同じ無意味綴りであれば、
実用的には、”まったく同じ単語”と同等に扱うことが出来る。
あとは実際にいろいろ試してみればいいではないか。
ここが、哲学に対して、
心理学の持っている長所であり、短所なのかもしれません。
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無断転載・転用を禁止します。

2007年11月20日火曜日

【Clip!アカデミー】第101回:理論号「基礎心理学から2:無意味綴り(nonsense syllable)」

【Clip! アカデミー】 第101回 2007/11/20
 第1週 理論号「基礎心理学から2:無意味綴り(nonsense syllable)」

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      ◆目次◆
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           1)【現在地】
           2)【無意味綴り(nonsense syllable)】
           3)【解説:知識の種】
             【次回配信日】
             【参考文献】
             【編集後記】

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 ※【今回はこちら!】 第1週「理論号」… 知識のタネをまく
                 ↓  (用語説明から)
            第2週「応用号」… 知識の根を伸ばす 
      ↓  (具体例を中心に)
            第3週「展開号」… 知識をつなげる
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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 2巡目3ヶ月目 基礎心理学から2
        「基礎心理学から2:無意味綴り(nonsense syllable)」

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 ~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~

   用語説明は、知識のタネです。
   
   勉強、特に受験勉強においては、まずはたくさんのタネを
   自分の脳の中にまかなければなりません。
   
   タネは小さくてかまいません。

   逆に、完ぺき主義はいい結果を生みません。
   
   はじめはできるだけコンパクトな知識からはじめましょう。    
   
   しかし、そこで勉強は終わりではありません。

   そこからが、勉強のスタートなのです。      
   
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2)【無意味綴り(nonsense syllable)】
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今回は基礎心理学から、
「無意味綴り(nonsense syllable)」
を通して、心理学について考えていきましょう。


============用語説明==============


エビングハウスが、
記憶の忘却に関する研究において作成した
実験材料である。

英語ならば「wos」、「xag」のように
母音をはさんで3文字、
日本語ならば、「ヨテ」、「トヒ」のような、
カタカナ2文字で作られるものが代表的。

日常において用いられる単語は、
その有意味性から学習も早く、
想起も容易になる。

そこでエビングハウスは、
上記のような無意味綴りを多数考案し、
リスト化した上で、
自分自身を被験者として無意味綴りを学習し、
定期的に忘却の程度を測定するという実験を
5年間にわたり繰り返した。

その結果は、保持曲線、または忘却曲線として知られている。

ここから、
記憶過程の心理学的研究が始まることとなった。

無意味綴りでも有意味度
は一定ではないことが分かっているが、
その点を補って、
現在でも研究に用いられている。


==============================

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3)【解説:知識の種】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


前回まで、連合という概念が、
どのように哲学からヴントやワトソンといった、
心理学者に受け継がれていったのか、
というテーマに触れました。

行動主義は、
連合から、観念や知覚といった、
主観的な要素を排除することで成立していきました。

それに対し、
エビングハウスの記憶保持の研究は、
知覚と観念、観念と観念の連合(連想)という概念を、
実験によって検証し、
心理学の中に導入していった、もうひとつの流れといえます。


無意味綴りは、
文字通り、言葉の有意味性を極力排し、
記憶過程における記銘(memorization)作業を
一定に保つ(統制する)ために用いられます。

意味のある単語や言葉の場合、
内容によって記銘や再生が容易だったりと、
作業に差が生じてしまうためです。

しかし、本来言葉は意味や文脈によって
活用されるのですから、
これは当然のことともいえます。

逆に、無意味綴りを延々と覚え続け、
思い出し続けるのは、
人間の記憶の用い方からすれば例外であり、
おそらくエビングハウスにとっても
かなりの苦痛を伴う作業だったのではないでしょうか。

しかしここには、
主観的な要素を極力統制しつつ、
記憶という人間の意識過程について、
科学的な研究を行おうという誠実さ、
真摯さが見て取れるように思います。

 
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【次回配信】
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   次回 【展開号】… 11月27日(火)にお送りする予定です。

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【参考文献】
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● 心理学辞典 中島義明 編 1999 有斐閣

● 心理学 鹿取廣人・杉本敏夫編 1996 東京大学出版会

● 心理学物語 テーマの歴史 R.C.ボールズ 著 富田達彦 訳
  2004 北大路出版


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】
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エビングハウスは、
なぜ5年間も、孤独で苦痛な研究に耐えられたのか。

実際のところは、
歴史学者にも分からないところでしょう。

ただ、やはり、
精神活動を科学的な方法で研究することは可能である、
というフェヒナーのアイディアに感動し、
行動に駆り立てられた、
という仮説には、
ロマンがあるような気がします。

ただ、
エビングハウスはこの研究が評価され、
ベルリン大学に招かれますが、
結局他にはあまり研究自体をしていないようなので、
もともと評価を外に求めるタイプでは
なかったのかもしれません。

あるいは、5年間で燃え尽きてしまったのか。

皆さんはどう思いますか?



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2007年11月6日火曜日

【Clip!アカデミー】第100回:展開号「基礎心理学から1:連合(association)」

【Clip! アカデミー】 第100回 2007/11/6
第3週 展開号 「基礎心理学から1:連合(association)」

◆提供:臨床心理士指定大学院受験講座
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      ◆目次◆
【指定大学院合格のための必須アイテム『データブック2007』大好評発売中!】
           1)【現在地】
           2)【連合概念のその後】
           3)【解説:知識の展開】
             【次回配信日】
             【参考文献】
             【編集後記】

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            第1週「理論号」… 知識のタネをまく
                 ↓  (用語説明から)
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   【Clip!アカデミー】では、
   これからも心理学を学ぶ皆さんを応援していきます。

   今後とも臨床心理士指定大学院受験講座を
   よろしくお願いいたします。

                  Clip!アカデミー事務局


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1)【現在地】
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【現在のテーマ】 2巡目2ヶ月目 心理学の歴史から
        「基礎心理学から1:連合(association)」

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   ~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~

   知識は、知識とつなげることで、はじめて意味を持ちます。

   取り入れた知識を、自分の中に根付かせるためには、
   他の知識とつなげていくことを同時にやらなければなりません。

   展開号では、
   これまでに紹介してきたテーマを、さらに展開していきます。

   関連する様々なテーマを紹介することで、
   立体的な理解と、
   心理学の中での位置づけが、
   容易になるでしょう。
   
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2)【連合概念のその後】
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前回の応用号では、
連合(association)という概念の、
心理学における移り変わりについてご紹介しました。

哲学における観念間の結びつきという意味合いから、
ヴントを経て行動主義的な意味合いを含むようになっていったか。

それは、
ある意味哲学から、自然科学としての心理学の、
独立の軌跡ということもできるかもしれません。

今回は、締めくくりとして、
連合概念のその後について、いくつかの展開をご紹介したいと思います。


●強化と接近

行動主義では、
刺激(S)と反応(R)の間の連合が学習であり、
SとRの間の関係について研究することが、
その中心的なテーマであると考えられました。

つまり、
どのように連合が生じるのか、
について、膨大な実験的研究が行われることになったわけです。

刺激と反応の間の連合が成立する条件について、
広く受け入れられるようになったのは、
接近性と強化のふたつです。

時間的接近によって、
ベルがエサと同じ意味を獲得し、
反応を引き起こすようになる学習は、
古典的条件付けと呼ばれています。

また、行動のうち、報酬につながり、
罰を避ける行動が繰り返されることで成立する
強化学習は、オペラント条件付けと呼ばれています。


●S-RとS-S


時間的接近によって、
ベルがエサと同じ意味を獲得し、
反応を引き起こすようになる学習は、
古典的条件付けと呼ばれています。

しかし、厳密には、ここで結びついているのは、
刺激(S)と反応(R)ではなく、
ベル=条件刺激(S)と、エサ=無条件刺激(S)
ではないか。

このような考え方は、
トールマンらによって、
S-S説と呼ばれています。

ここで、S-Sが、S-Rとどこが違うのかといえば、
刺激と反応が、ボタンを押すと電気がつく、
といった機械的なメカニズムを前提としていたのに対し、
S-Sでは、
刺激同士が結びつき、
一方の刺激が、もう一方の刺激を”連想させる”、
あるいは、表象する、と考えられるためです。

この意味で、
機械的な結合というニュアンスの強いS-Rと、
認知的なニュアンスの強いS-Sでは、
同じ現象をまったく異なる視点から見ていることが
分かると思います。

むしろ、行動主義以前の、
連合主義者たちが想定していた、
観念間の連合に似ていないでしょうか。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3)【解説:知識の展開】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

S-Rについては、
心理学の教科書にかならず載っています。

しかし、
SとRの間にある「-」(ハイフン)の意味について、
紹介している教科書というのは、
非常に少ないと思います。

「連合」という概念について検討するということは、
この「-」の意味について考えるということなのです。

そして、哲学における連合と、
心理学における連合との違いをあげるならば、
行動主義に代表されるように、
その意味について、
非常に実証的に検証されるようになったことでしょう。

哲学者たちも、
連合の生じる条件について、
多くの説明をしています。

しかし、実験研究を通して、
強化と接近を発見したのは、
行動主義者たちでした。

ただし、

機械的な結合というニュアンスの強いS-Rと、
認知的なニュアンスの強いS-Sでは、
同じ現象をまったく異なる視点から見ていることが
分かると思います。

S-S説における連合のイメージは、
むしろ、行動主義以前の、
連合主義者たちが想定していた、
観念間の連合に似ているように感じられます。

こうした流れは、
いずれ、認知心理学の中に発展していくことになります。

こうしてみると、
「連合」という概念ひとつとっても、
意味や含みが二転三転し、
寄せては返すような、大きな流れの中で、
研究が先に進んでいることが感じられないでしょうか。

 
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【次回配信】
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   次回 【理論号】… 11月20日(火)にお送りする予定です。

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【参考文献】
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● 心理学辞典 中島義明 編 1999 有斐閣

● 心理学 鹿取廣人・杉本敏夫編 1996 東京大学出版会

● 心理学物語 テーマの歴史 R.C.ボールズ 著 富田達彦 訳
  2004 北大路出版


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【編集後記】
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はじめて心理学独自のパラダイムを打ち立て、
多くのものを残した行動主義も、
多くの主張が過去のものになっています。

とくに、徹底的行動主義といわれる、
ワトソンに始まるラディカルな人間観は、
今では、心理学の中で影響力を持っていません。

しかし、連合という概念を追っていくとき、
やはり、哲学的な意味合いを捨て、
機械的な結合を追及することに集中する、
という姿勢こそが、
行動主義の大きな繁栄を生み出したようにも見えます。

後に再び否定されるにしても、
たとえ間違いだとしても、
ある時期には、何かを切り捨てて行動に踏み切る、
という姿勢は、
多くの物事においても、重要であるような気がします。




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送信者:臨床心理士指定大学院受験講座 
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