【Clip! アカデミー】 第100回 2007/11/6
第3週 展開号 「基礎心理学から1:連合(association)」
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◆目次◆
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1)【現在地】
2)【連合概念のその後】
3)【解説:知識の展開】
【次回配信日】
【参考文献】
【編集後記】
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■ 基本サイクル ■
第1週「理論号」… 知識のタネをまく
↓ (用語説明から)
第2週「応用号」… 知識の根を伸ばす
↓ (具体例を中心に)
※【今回はこちら!】 第3週「展開号」… 知識をつなげる
↓ (テーマを展開する)
第4週 基本的にお休み
(特別号が配信される場合があります)
↓
■ 第2サイクルへ続く ■
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※ 【初めてお読みになる方は、こちらもご覧ください。】
● 0ヶ月目 ガイダンス号
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これからも心理学を学ぶ皆さんを応援していきます。
今後とも臨床心理士指定大学院受験講座を
よろしくお願いいたします。
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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 2巡目2ヶ月目 心理学の歴史から
「基礎心理学から1:連合(association)」
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0ヶ月目 (ガイダンス号)
1ヶ月目 心理学の歴史から
【NOW!】2ヶ月目 基礎心理学から1
| 3ヶ月目 基礎心理学から2
| 4ヶ月目 臨床心理学から
| 5ヶ月目 心理学研究法から
| ↓
| 【※違うテーマではじめから繰り返します。】
| ======================
↓
● 第1週「理論」号
「基礎心理学から1:連合(association)」はコチラ↓
http://clipseminar.blogspot.com/2007/10/98association.html
● 第2週「応用」号
「基礎心理学から1:連合(association)」はコチラ↓
http://clipseminar.blogspot.com/2007/11/99association.html
● 第3週「展開」号
「基礎心理学から1:連合(association)」はコチラ↓
~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~
知識は、知識とつなげることで、はじめて意味を持ちます。
取り入れた知識を、自分の中に根付かせるためには、
他の知識とつなげていくことを同時にやらなければなりません。
展開号では、
これまでに紹介してきたテーマを、さらに展開していきます。
関連する様々なテーマを紹介することで、
立体的な理解と、
心理学の中での位置づけが、
容易になるでしょう。
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2)【連合概念のその後】
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前回の応用号では、
連合(association)という概念の、
心理学における移り変わりについてご紹介しました。
哲学における観念間の結びつきという意味合いから、
ヴントを経て行動主義的な意味合いを含むようになっていったか。
それは、
ある意味哲学から、自然科学としての心理学の、
独立の軌跡ということもできるかもしれません。
今回は、締めくくりとして、
連合概念のその後について、いくつかの展開をご紹介したいと思います。
●強化と接近
行動主義では、
刺激(S)と反応(R)の間の連合が学習であり、
SとRの間の関係について研究することが、
その中心的なテーマであると考えられました。
つまり、
どのように連合が生じるのか、
について、膨大な実験的研究が行われることになったわけです。
刺激と反応の間の連合が成立する条件について、
広く受け入れられるようになったのは、
接近性と強化のふたつです。
時間的接近によって、
ベルがエサと同じ意味を獲得し、
反応を引き起こすようになる学習は、
古典的条件付けと呼ばれています。
また、行動のうち、報酬につながり、
罰を避ける行動が繰り返されることで成立する
強化学習は、オペラント条件付けと呼ばれています。
●S-RとS-S
時間的接近によって、
ベルがエサと同じ意味を獲得し、
反応を引き起こすようになる学習は、
古典的条件付けと呼ばれています。
しかし、厳密には、ここで結びついているのは、
刺激(S)と反応(R)ではなく、
ベル=条件刺激(S)と、エサ=無条件刺激(S)
ではないか。
このような考え方は、
トールマンらによって、
S-S説と呼ばれています。
ここで、S-Sが、S-Rとどこが違うのかといえば、
刺激と反応が、ボタンを押すと電気がつく、
といった機械的なメカニズムを前提としていたのに対し、
S-Sでは、
刺激同士が結びつき、
一方の刺激が、もう一方の刺激を”連想させる”、
あるいは、表象する、と考えられるためです。
この意味で、
機械的な結合というニュアンスの強いS-Rと、
認知的なニュアンスの強いS-Sでは、
同じ現象をまったく異なる視点から見ていることが
分かると思います。
むしろ、行動主義以前の、
連合主義者たちが想定していた、
観念間の連合に似ていないでしょうか。
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3)【解説:知識の展開】
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S-Rについては、
心理学の教科書にかならず載っています。
しかし、
SとRの間にある「-」(ハイフン)の意味について、
紹介している教科書というのは、
非常に少ないと思います。
「連合」という概念について検討するということは、
この「-」の意味について考えるということなのです。
そして、哲学における連合と、
心理学における連合との違いをあげるならば、
行動主義に代表されるように、
その意味について、
非常に実証的に検証されるようになったことでしょう。
哲学者たちも、
連合の生じる条件について、
多くの説明をしています。
しかし、実験研究を通して、
強化と接近を発見したのは、
行動主義者たちでした。
ただし、
機械的な結合というニュアンスの強いS-Rと、
認知的なニュアンスの強いS-Sでは、
同じ現象をまったく異なる視点から見ていることが
分かると思います。
S-S説における連合のイメージは、
むしろ、行動主義以前の、
連合主義者たちが想定していた、
観念間の連合に似ているように感じられます。
こうした流れは、
いずれ、認知心理学の中に発展していくことになります。
こうしてみると、
「連合」という概念ひとつとっても、
意味や含みが二転三転し、
寄せては返すような、大きな流れの中で、
研究が先に進んでいることが感じられないでしょうか。
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【次回配信】
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次回 【理論号】… 11月20日(火)にお送りする予定です。
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【参考文献】
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● 心理学辞典 中島義明 編 1999 有斐閣
● 心理学 鹿取廣人・杉本敏夫編 1996 東京大学出版会
● 心理学物語 テーマの歴史 R.C.ボールズ 著 富田達彦 訳
2004 北大路出版
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【編集後記】
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はじめて心理学独自のパラダイムを打ち立て、
多くのものを残した行動主義も、
多くの主張が過去のものになっています。
とくに、徹底的行動主義といわれる、
ワトソンに始まるラディカルな人間観は、
今では、心理学の中で影響力を持っていません。
しかし、連合という概念を追っていくとき、
やはり、哲学的な意味合いを捨て、
機械的な結合を追及することに集中する、
という姿勢こそが、
行動主義の大きな繁栄を生み出したようにも見えます。
後に再び否定されるにしても、
たとえ間違いだとしても、
ある時期には、何かを切り捨てて行動に踏み切る、
という姿勢は、
多くの物事においても、重要であるような気がします。
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送信者:臨床心理士指定大学院受験講座
http://www.clinicalpsychology.jp/
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2007年11月6日火曜日
【Clip!アカデミー】第100回:展開号「基礎心理学から1:連合(association)」
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