臨床心理士指定大学院受験講座が提供している、心理学・臨床心理学を学ぶ方を対象とした、メールマガジンのバックナンバーサイトです。 http://www.clinicalpsychology.jp/

最新のバックナンバー

2006年9月19日火曜日

【Clip!アカデミー】第55回:問題号「心の物語図の中身」

【Clip! アカデミー】 第55回 2006/9/19
第1週 問題号「心の物語図の中身」

◆提供:臨床心理士指定大学院受験講座
  http://www.clinicalpsychology.jp/


  
      ◆目次◆

            1)【前回のまとめ】
            2)【それでは問題です】
          
              【次回配信日】
              【参考文献】
              【編集後記】

==================================================================


   ○ ~~~~~~Clip!アカデミーサイクル~~~~~~ ○

    ◆ 【Clip!アカデミー】は、
     心理用語を紹介するだけの従来の心理系メルマガとは異なる、
     1ヶ月(3週)1サイクルで完結するユニークな
     無料心理学メールマガジンです。
   
            ■ 基本サイクル ■
            第1週「エッセイ号」…問題提起
                 ↓
 ※【今回はこちら!】 第2週「問題号」…練習問題 
      ↓
         第3週「解説号」…確認とフィードバック
                 ↓
           第4週 基本的にお休み
         (特別号が配信される場合があります)
               ↓
            ■ 第2サイクルへ続く ■

   ○ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  ○


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1)【前回のまとめ】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前回エッセイ号では、
”こころ”を物語的な側面から捉える試みを、
以下のような図式としてまとめていきました。

●心の物語図(仮)
 ===========================
 それまでの理屈では説明ができず、納得ができない“何か”
            ↓
         物語的ロジック
            ↓
         物語による理解
 ===========================

ここでは、
神話からニュース報道まで、
我々は、既存の理屈、ないし、科学的説明では
納得できない”何か”についての問いを、
物語という形式を通して語ることで、
科学的な説明とは異なる形で理解してきたことを、
「なぜ心理学を学ぶのか」という問いを通して
検討していきました。

また後半では、心理学理論自体が、
論理実証的な認知作用において
構築されたものであると共に、
物語的な認知作用によって、
単なる理屈では説明できない”こころ”を、
我々に納得させるものである、
という結論に到達しました。

これまで、我々が心理学において論じ、
検討してきた”こころ”なるものも、
我々が様々な”何か”を納得するために作り出した、
物語(ナラティブ)のひとつであるということができるでしょう。


●心の物語図2(仮)
 ==========================
  それまでの理屈で説明できない“何か”=“こころ”
             ↓
       科学的ロジック/物語的ロジック
             ↓
      物語としての“こころ”=心理学理論
 ==========================


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2)【それでは問題です】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【Q1】 アイデンティティに関する問題

アイデンティティ研究に関係のない人は以下のうち誰か。
次の選択肢のうち、もっとも適当なものを選びなさい。


   ====選択肢=====
    a. M・エリクソン
    b. マーシャ
    c. ゴフマン
    d. ガーゲン
   ============


【Q2】 ナラティブとサイコセラピーに関する問題

ナラティブ・セラピーにおいて
用いられる技法として、
最も適当な選択肢を以下から選びなさい。


   ====選択肢=====
    a. ABC理論
    b. 症状の外在化
    c. リフレクション
    d. リフレーミング
   ============


【Q3】 ナラティブターンと質的研究に関する問題

やまだようこ(2004)は質的研究の在り様を、
ナラティブターン(物語的転回)に基づく
世界観から1)~5)のように説明している。

 -----------------------------
 1) 客観主義の基盤になってきた「(ア)」への懐疑

 2) 観察者と観察対象の相互作用や(イ)の重視

 3) 社会・文化・歴史的文脈を抜きに抽象的に仮定されてきた
    抽象的な「普遍性」・「(ウ)」への懐疑

 4) 人々が生きる世界の多元性・(エ)・変化プロセスの重視

 5) 意味や(オ)の重視
 -----------------------------

(ア)~(オ)に入る以下の語句A)~E)の、
正しい組み合わせを、選択肢から選びなさい。

A)グランドセオリー B)多様性 C)社会的相互行為
D)素朴実在論 E)ナラティブ


   ======選択肢=========
     (ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)

    a. C  D  B  A  E
    b. D  C  A  B  E  
    c. A  B  C  D  E
    d. A  C  B  E  D  
   ==================


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【次回配信】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   次回 【解説号】… 9月26日(火)にお送りする予定です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


● 質的心理学-創造的に活用するコツ 無藤隆・やまだようこ・南博文
  ・麻生武・サトウタツヤ編著 2004 新曜社 

● アイデンティティ研究の展望V-1 鑪幹八郎・宮下一博・岡本祐子共編
  1998 ナカニシヤ出版

● ナラティブ・セラピーの世界 小森康永 1999 日本評論社


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ナラティブに関する議論はとても裾野が広く、
哲学・社会学・人類学・言語学・文学などなど、
様々な社会科学・人文科学の領域で論じられているため、
ここでは論じきれません。

ほかにも、物語論は
アカデミックを超えて、
社会現象もその射程に捉えています。

ゲームやマンガ、ブログ、などなど、
どんなモノが取り上げられているか、
調べてみるのも面白いかもしれません。


====================================================================
送信者:臨床心理士指定大学院受験講座 
 http://www.clinicalpsychology.jp/  
 ※Clip!アカデミーの記載内容は臨床心理士指定大学院受験講座に帰属します。   
 無断転載・転用を禁止します。

0 件のコメント: