【Clip! アカデミー】 第111回 2008/2/19
第2週 応用号 「心理学史から:ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」
◆提供:臨床心理士指定大学院受験講座◆
http://www.clinicalpsychology.jp/
◆目次◆
1)【現在地】
2)【アルバート坊やの実験】
3)【解説:知識の根っこ】
【次回配信日】
【参考文献】
【編集後記】
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○ ~~~~~~Clip!アカデミーサイクル~~~~~~ ○
◆ 【Clip!アカデミー】は、
心理用語を紹介するだけの従来の心理系メルマガとは異なる、
1ヶ月(3週)1サイクルで完結するユニークな
無料心理学メールマガジンです。
■ 基本サイクル ■
第1週「理論号」… 知識のタネをまく
↓ (用語説明から)
※【今回はこちら!】 第2週「応用号」… 知識の根を伸ばす
↓ (具体例を中心に)
第3週「展開号」… 知識をつなげる
↓ (テーマを展開する)
第4週 基本的にお休み
(特別号が配信される場合があります)
↓
■ 第2サイクルへ続く ■
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※ 【初めてお読みになる方は、こちらもご覧ください。】
● 0ヶ月目 ガイダンス号
http://clipseminar.blogspot.com/2007/04/clip.html
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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 3巡目1ヶ月目 心理学史から
「ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」
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0ヶ月目 (ガイダンス号)
【NOW!】1ヶ月目 心理学の歴史から
| 2ヶ月目 基礎心理学から1
| 3ヶ月目 基礎心理学から2
| 4ヶ月目 臨床心理学から
| 5ヶ月目 心理学研究法から
| ↓
| 【※違うテーマではじめから繰り返します。】
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● 第1週「理論」号
「心理学史から:ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」はコチラ↓
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「心理学史から:ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」はコチラ↓
~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~
知識のタネをまいたら、
次にすることは、水をあげること。
いろいろな方向から刺激してあげることで、
知識を様々なイメージで膨らませていくことが出来るでしょう。
応用号では、
理論号で紹介した概念について、
今度は具体例などを紹介しながら肉付けしていきます。
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2)【アルバート坊やの実験】
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ワトソンが、
助手のレイナーとともに行った実験についてまとめ、
成果を発表したのは
1920年のことでしたが、
それはアメリカで初めての、
古典的条件付けの成功例でした。
1913年に、
論文「行動主義者から見た心理学」
において新しい心理学の方向性を示唆し、
学会に大きな波紋を投げかけたものの、
パブロフの条件付けの追試は
まだ成功していなかったのです。
当時11ヶ月だった乳児は、
白ネズミに対する恐怖を
条件付けされることになりました。
白ネズミに手を伸ばすしぐさからは、
彼アルバートが、
白ネズミに恐怖を感じていないことが
確認できました。
一方で、突然の大きな音に対しては、
乳児が生まれつき持っている驚愕反応を示し、
泣き叫んで、這って逃げ出すという
行為が見られました。
アルバートが白ネズミに注意を向けたとき、
同時に鉄の棒をハンマーで思い切り叩いて驚かせる、
という手続きを繰り返した後、
アルバートは白ネズミを見ただけで、
泣いて逃げ出そうとするようになりました。
その後、アルバートは白ネズミだけでなく、
白ウサギなど白ネズミに類似のものにも、
同様の恐怖を示すようになりました。
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3)【解説:知識の根っこ】
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アルバート坊やの実験では、
乳児が持っている生得的な恐怖が、
古典的条件付けのプロセスによって拡大していくという、
ワトソンの主張を裏付ける結果が
見られることになりました。
生得的な恐怖とは、
大きな音に対する驚愕反応のことです。
そして、
刺激を同時に提示することによって、
生得的な恐怖は、
提示された刺激と連合し、
独立でも連合した恐怖を喚起するようになったのです。
ここでは、
大きな音=無条件刺激
大きな音への恐怖=無条件反応
です。
これに、
白ネズミ=条件刺激
を連合させます。
すると、
大きな音→恐怖
だったのが、
実験によって 大きな音→恐怖
白ネズミ
となり、
最終的には、
白ネズミ→恐怖(条件恐怖)
という条件付けを形成することになったのです。
このように、
無条件反応が古典的条件付け
によって拡大していくことを、
般化とよんでいます。
アルバート坊やの実験として知られる
この研究は、
条件付けの研究としては大成功でしたが、
大きな物議をかもしたのも事実です。
おそらく、
アルバートに両親がいれば、
このような実験には決して賛成しなかったでしょう。
また、
この実験の影響が
アルバートのその後の人生に、
どのように影を落としたのか、
我々は知らないからです。
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【次回配信】
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次回 【展開号】… 2008年2月26日(火)にお送りする予定です。
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【参考文献】
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● 心理学 鹿取廣人・杉本敏夫編 1996 東京大学出版会
● 心理学物語 テーマの歴史 R.C.ボールズ 著 富田達彦 訳
2004 北大路出版
● キーワードコレクション 心理学 重野純 編 1994 新曜社
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【編集後記】
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アルバート坊やの実験はよく知られています。
おそらく、
この研究がなければ、
行動主義心理学の歴史を語りえないほどに、
心理学の可能性を、
明瞭に語っているためでしょう。
しかし、
アルバート坊やに与えられた
恐怖条件付けはどうなったのか、
その後、アルバート坊やがどうなったのか、
参考書にはハッキリと書かれていない
ことが多いようです。
おそらく、
執筆者・編者も
かなり頭を悩ませているところかもしれません。
皆さんも、気になった方は、
ぜひご自分で調べてご覧になることを
お勧めします。
寡聞なため、
アメリカで、アルバート坊やのその後について、
なんらかの追跡調査が
されたのかどうか知らないのですが、
もしご存知の方がいらっしゃれば、
教えていただければと思います。
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送信者:臨床心理士指定大学院受験講座
http://www.clinicalpsychology.jp/
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2008年2月19日火曜日
【Clip!アカデミー】第111回:応用号「心理学史から:ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」
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