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2008年2月12日火曜日

【Clip!アカデミー】第110回:理論号「心理学史から:ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」

【Clip! アカデミー】 第110回 2008/2/12
第1週 理論号 「心理学史から:ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」

◆提供:臨床心理士指定大学院受験講座
 http://www.clinicalpsychology.jp/

  
      ◆目次◆

           1)【現在地】
           2)【ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)】
           3)【解説:知識の種】
             【次回配信日】
             【参考文献】
             【編集後記】

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   ○ ~~~~~~Clip!アカデミーサイクル~~~~~~ ○

    ◆ 【Clip!アカデミー】は、
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            ■ 基本サイクル ■
 ※【今回はこちら!】 第1週「理論号」… 知識のタネをまく
                 ↓  (用語説明から)
            第2週「応用号」… 知識の根を伸ばす 
      ↓  (具体例を中心に)
            第3週「展開号」… 知識をつなげる
                 ↓  (テーマを展開する)
           第4週 基本的にお休み
         (特別号が配信される場合があります)
               ↓
            ■ 第2サイクルへ続く ■

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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 3巡目1ヶ月目 心理学史から
        「ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」

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        0ヶ月目 (ガイダンス号)   
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  「心理学史から:ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」はコチラ↓


   ~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~

   用語説明は、知識のタネです。
   
   勉強、特に受験勉強においては、まずはたくさんのタネを
   自分の脳の中にまかなければなりません。
   
   タネは小さくてかまいません。

   逆に、完ぺき主義はいい結果を生みません。
   
   はじめはできるだけコンパクトな知識からはじめましょう。    
   
   しかし、そこで勉強は終わりではありません。

   そこからが、勉強のスタートなのです。    
   
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2)【ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)】
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今回は心理学史から、
「ジョン・B・ワトソン(J.B.Watson)」
を通して、心理学について考えていきましょう。


============用語説明==============


ジョン・B・ワトソンはアメリカの心理学者である。

心理学研究における行動主義を提唱し、
実証可能な行動のみを研究の対象とすること、
人間の行動の背後に心を想定しないことを、
科学としての心理学のあり方として強く主張した。


ワトソンの業績として最も有名なものに、
アルバート坊やの実験がある。

幼児に白ネズミを見ただけで泣き出すように、
嫌悪条件付けを行った実験である。

白ネズミの提示とともに、
大音響で幼児を驚かせることで、
アルバート坊やは白ネズミを怖がるようになった。

この実験は、当時パブロフがロシアで行っていた実験、
すなわち、条件反射の理論を実証するものであり、
人間の行動も、刺激と反応の連合によって
説明できるという、
ワトソンの主張を裏付けるものとされた。

革新的なこの主張は、
新しいパラダイムを求めていたアメリカで広く受け入れられた。

アメリカ心理学会の会長に選出されてから、
女性スキャンダルによって大学を辞職するまで、
ワトソンは精力的に研究を続け、
行動主義の繁栄の基礎を作ることになる。


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3)【解説:知識の種】
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ワトソンはサウス・カロライナのまずしい農家で生まれ、
のちにAPA(アメリカ心理学会)会長を勤めるまでに
出世しました。

大きな野心と革新的な理論で、
時代に大きな影響を与えた人物であるといえます。

ワトソンの主張は、
人間の行動は徹底的に刺激と反応に還元できるし、
そのメカニズムさえ明らかになれば、
いくらでも制御可能なものである、
というものでした。

ワトソンの主張には、
人間の思いや、意思が入り込む余地はありません。

しかしここには、逆説的ではありますが、
ワトソン自身の強い意志が感じられます。

自分(人間)の行動はすべて
自分(人間)が制御することができる、
ということ。

すなわちそれは、
自分(人間)には何でもできる、
と考えることにほかならないからです。

ワトソンは実際に、
どんな赤ん坊であれ、出自に関係なく、
どんな職業にでも育てることができる、と豪語します。

実際にワトソンは、
貧しい農家からAPAの会長にまで登り詰めることで、
それを証明したように見えます。


当時のアメリカで、
行動主義が心理学と同義になった背景にも、
アメリカがそうした強い意志と、
楽観的な自信を求めていたからと考えられないでしょうか。

ワトソンは、その意志を実現するための、
ひとつの実践可能な手続きを、
全力で構築しようとしたわけです。

しかし、そこには当然、
様々なリスクと矛盾が生じることにもなりました。

ワトソンは、
有力者の縁故であった妻に
助手の女性との浮気をリークされ、
マスメディアに大々的に叩かれることになります。

また、行動主義自体も、
そのラディカルすぎる主張を、
様々な形で修正していくことになります。

行動主義の光と影の両方は、
まさにワトソン自身が体現しているように
さえ思えてくるのです。


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【次回配信】
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   次回 【応用号】… 2008年2月19日(火)にお送りする予定です。

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【参考文献】
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● 心理学物語 テーマの歴史 R.C.ボールズ 著 富田達彦 訳
  2004 北大路出版
 
● キーワードコレクション 心理学 重野純 編 1994 新曜社


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【編集後記】
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知識は、経験に結びつかなければ、
実際の知恵にはなりません。

それに、知識を簡略化して、
まとめて記憶しようとすればするほど、
学習意欲はどんどん低下していきます。

人間の脳は、
無意味な情報を記憶することを
非常に苦手としているからで、
こうしたときこそ、
なんとしてでも、自分が学んでいる知識の中に、
意味を見出さなければならないのです。

歴史は、
われわれが学んでいることすべてを、
現実の世界に結び付けてくれます。

われわれが名前しか知らないような
過去の偉大な先人たちも、
生きているときは、
様々な失敗やエピソードを繰り返しながら
生きていたわけであり、
その人間らしさに触れることが、
知識に奥行きを与えてくれます。

ワトソンのケースは、
そのいい例であるように思うのです。


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送信者:臨床心理士指定大学院受験講座 
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