【Clip! アカデミー】 第123回 2008/6/17
第2週 応用号 「心理学研究法から:一事例実験計画(single subject designs)」
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◆提供:臨床心理士指定大学院受験講座◆ http://www.clinicalpsychology.jp/
◆目次◆
1)【現在地】
2)【架空の実験計画】
3)【解説:知識の種】
【次回配信日】
【参考文献】
【編集後記】
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○ ~~~~~~Clip!アカデミーサイクル~~~~~~ ○
◆ 【Clip!アカデミー】は、
心理用語を紹介するだけの従来の心理系メルマガとは異なる、
1ヶ月(3週)1サイクルで完結するユニークな
無料心理学メールマガジンです。
■ 基本サイクル ■
第1週「理論号」… 知識のタネをまく
↓ (用語説明から)
※【今回はこちら!】 第2週「応用号」… 知識の根を伸ばす
↓ (具体例を中心に)
第3週「展開号」… 知識をつなげる
↓ (テーマを展開する)
第4週 基本的にお休み
(特別号が配信される場合があります)
↓
■ 第2サイクルへ続く ■
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※ 【初めてお読みになる方は、こちらもご覧ください。】
● 0ヶ月目 ガイダンス号
http://clipseminar.blogspot.com/2007/04/clip.html
● 0ヶ月目 ガイダンス号2
http://clipseminar.blogspot.com/2007/09/94clip.html
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【お詫び】
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先週6月10日配信予定だった
【Clip!アカデミー】第123号ですが、
当方の手違いのため、配信されておりませんでした。
遅れを取り戻すため、
本日6月17日の配信では123号を配信し、
配信予定だった124号は、
明日の配信とさせていただく予定です。
申し訳ありませんでした。
Clip!アカデミー事務局
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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 3巡目5ヶ月目 心理学研究法から
「一事例実験計画(single subject designs)」
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0ヶ月目 (ガイダンス号)
1ヶ月目 心理学の歴史から
2ヶ月目 基礎心理学から1
3ヶ月目 基礎心理学から2
4ヶ月目 臨床心理学から
【NOW!】5ヶ月目 心理学研究法から
| ↓
| 【※違うテーマではじめから繰り返します。】
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↓
● 第1週「理論」号
「心理学研究法から:
一事例実験計画(single subject designs)」はコチラ↓
http://clipseminar.blogspot.com/2008/06/clip122.html
● 第2週「応用」号
「心理学研究法から:
一事例実験計画(single subject designs)」はコチラ↓
~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~
知識のタネをまいたら、
次にすることは、水をあげること。
いろいろな方向から刺激してあげることで、
知識を様々なイメージで膨らませていくことが出来るでしょう。
応用号では、
理論号で紹介した概念について、
今度は具体例などを紹介しながら肉付けしていきます。
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※ その他バックナンバーはコチラ↓
http://clipseminar.blogspot.com/
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2)【架空の実験計画】
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前回の理論号では、
一事例実験計画の基礎概念をご紹介しました。
今回の応用号では、
架空の実験計画を考えてみましょう。
●集中力が続かない…。
あなたが今一番悩んでいるのが、
勉強するための集中力が続かないことだとしましょう。
あなたは、様々な原因を考えます。
教科書?
勉強法?
ひょっとして予備校が悪いのか?(笑)
…結局、自分は頭が悪いのではないか。
何をしても変わりっこない。
なんてところまで考えが
進んでしまうかもしれません。
その前に、行動分析の考え方から、
状況を検証してみましょう。
行動分析の利点は、
行動のみに焦点を当て、
個人の能力や人格には関与しない点です。
このケースについて、
一事例実験計画を計画してみると、
どうなるでしょうか。
この場合の従属変数として、
勉強への集中時間を指標とすることが考えられます。
独立変数となる介入条件には、
何を設定すればいいでしょう。
考えられる条件はいくつもあるかもしれませんが、
ここでは「勉強している環境」を
検証してみることにしましょう。
自宅で勉強していたなら、
今度は図書館ですることにします。
ベースライン条件として、
1週間の間、勉強への集中時間の平均値を測定し、
次に介入条件においても、
同様に1週間の平均値を測定してみる。
その結果、平均値に差が出れば、
独立変数と従属変数の間には、
なんらかの関係があることになります。
それを実証するために、
もう一度、自宅での勉強に戻すことで、
勉強への集中時間がもとのベースラインと
同様になるかどうか検証するのが、
ABA法の基本的な手続きになります。
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3)【解説:知識の根っこ】
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ここで、
集中時間がもとに戻ったならば、
勉強する環境が集中時間が短いことの原因だった、
ということができるでしょう。
しかし、ここまでで終わっては、
当初の目的が達成されていません。
最後に、図書館で勉強をすることで、
勉強に集中できるようになれば、
これで行動の変容に成功したことになります。
ここまでの手続きを、
ABAB法ということがあります。
さて、ここまで大雑把に、
架空のケースについての
一事例実験計画法の手続きを検討してきました。
実際には、
このようにスムーズに実験が進むかどうかはわかりません。
むしろこのケースだと、
場所だけが問題なのかは分かりませんし、
あるいは、図書館で勉強することに弾みがつけば、
自宅でやっても集中力には差がでないかもしれません。
この場合は、
実際には問題は解決しているのですが、
実験としては、因果関係の検証がお預けになります。
しかし、
仮に場所が集中時間に影響していなかったとしても、
こうした仮説設定に基づいた試行錯誤を
行っていくうちに、
勉強の仕方については、
かなり多くのことを学ぶことが出来るはずです。
その意味では、
かなり現場に近い研究法であるといえるでしょう。
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【次回配信】
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次回 【展開号】… 2008年6月18日(火)にお送りする予定です。
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【参考文献】
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● 行動分析学入門 杉山尚子 著 2005 集英社新書
● はじめての応用行動分析 P.A.アルバート A.C.トルートマン 著
1992 二瓶社
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【編集後記】
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行動療法的アプローチのよい点は、
日常の中でも実例が豊富にあり、
実践的に試してみることが出来る点です。
今回の事例も、
当たらずとも遠からずな体験をなさった方
がいらっしゃるかもしれません。
しかし、
ここではまだ、その限界を十分考慮してはいません。
はたして、
教育や対人関係を、
イルカの調教や飼い犬の訓練とまったく違いはない、
と断言していいのかどうか。
その点には、
おそらく、それが事実かどうかとは、
また違った視点が必要になるように思われます。
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送信者:臨床心理士指定大学院受験講座 http://www.clinicalpsychology.jp/ ※Clip!アカデミーの記載内容は臨床心理士指定大学院受験講座 に帰属します。無断転載・転用を禁止します。
2008年6月17日火曜日
【Clip!アカデミー】第123回:応用号「心理学研究法から:一事例実験計画」
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