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2007年9月5日水曜日

【Clip!アカデミー】第93回:確認号「心理学研究法から:精神物理学的測定法」

【Clip! アカデミー】 第93回 2007/9/4
第3週 確認号
「心理学研究法から:精神物理学的測定法(psychophysical methods)」

◆提供:臨床心理士指定大学院受験講座
  http://www.clinicalpsychology.jp/



      ◆目次◆

            1)【現在地】
            2)【精神物理学的測定法の広がり】
            3)【心理学とのつながり】
              【次回配信日】
              【参考文献】
              【編集後記】

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   ○ ~~~~~~Clip!アカデミーサイクル~~~~~~ ○

    ◆ 【Clip!アカデミー】は、
     心理用語を紹介するだけの従来の心理系メルマガとは異なる、
     1ヶ月(3週)1サイクルで完結するユニークな
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            ■ 基本サイクル ■
            第1週「出題号」… タネをまく
                 ↓  (基礎概念と論述問題)
            第2週「解答号」… 深める 
      ↓    (論述問題の解説)
 ※【今回はこちら!】 第3週「確認号」… つなげる
                 ↓    (関連諸分野から)
           第4週 基本的にお休み
         (特別号が配信される場合があります)
               ↓
            ■ 第2サイクルへ続く ■

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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 4ヶ月目 臨床心理学から
        「精神物理学的測定法(psychophysical methods)」

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        0ヶ月目 (ガイダンス号)   
        1ヶ月目 心理学の歴史から
        2ヶ月目 基礎心理学から
3ヶ月目 応用心理学から
         4ヶ月目 臨床心理学から
  【NOW!】5ヶ月目 心理学研究法から 
   |
   |  ================
   ↓


  ~~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~

  個々のテーマについて考えた後は、
  それを、より大きな視点から、捉えなおしていきましょう。

  心理学全体の視点から、そのテーマを考え直してみる。

  そうすると、違う文脈から、違うテーマが、次の問いが
  浮かび上がってくるかもしれません。

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2)【精神物理学的測定法の広がり】
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●マグニチュード推定法

広義の精神物理学的測定法に含められる感覚測定法である。

スティーブンスは、フェヒナーのいう、
感覚は間接的にしか測定しえない、という考え方に対して、
直接的な感覚測定法を考案した。

フェヒナーの方法では、
被験者は刺激に対する感覚の量的判断は求められない。

それに対し、
スティーブンスの方法では、
被験者は、基準となる刺激によって生じた感覚量を、
を例えば「10」としたとき、
続いて与えられた刺激はどれくらいの感覚量で表せるか、
を回答するよう求められる。

すなわち、
2倍ならば「20」、半分ならば「5」という回答になる。

このように、比較によって、
被験者に直接感覚量を回答させることで感覚尺度を
構成する方法を、マグニチュード測定法と呼ぶ。


●間隔尺度と比率尺度

スティーブンスは、
心理学的測定に用いられる尺度を、
名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度、
の4つに分類している。

名義尺度、順序尺度は、
カテゴリー・データを分類する尺度であり、
間隔尺度、比率尺度は、
数量データを測定する尺度ということになる。

比率尺度は、華氏温度など、
絶対原点としての「0」を持ち、比率を表すことができる。

フェヒナーの考案した精神物理学的測定法で得られる尺度は
間隔尺度であり、
スティーブンスのマグニチュード測定法によって得られる
尺度は、比率尺度である。


●感覚尺度と態度尺度

感覚尺度は、
外的刺激と、それによって生じた感覚量との間の関係を
表したものであるのに対し、
態度尺度は、
行動や評価の背後にあると仮定される、
潜在変数としての「態度」を測定するためのものである。

一般に、心理学における尺度は、
感覚量や態度など、客観的に観察できない内的過程を、
測定し、予測するための道具として構成され、
用いられる。

一度確立した感覚尺度は、
感覚尺度によって測定された刺激と間隔との関係は、
物理的な法則として表現できるため、
法則に当てはめれば、
刺激の強度から、生じるであろう感覚量を
ほぼ予測可能になる。

一方、態度尺度によって測定された「態度」は、
それだけで行動や評価を規定しているとはいえない。

尺度から行動や評価を予測するためには、
回帰直線を用いることができるが、
態度のほかにも、
様々な要因が行動や評価を規定している
と考えられるため、
実際には、そうした要因を、繰り返し、
丹念に洗い出す必要がある。


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3)【心理学とのつながり】
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心理尺度は、心理学研究において、ひとつの肝であり、
醍醐味でもあると思います。

一般においても、
”心理テスト”や”心理占い”のたぐいは、
人の関心や興味を引きます。

それも、我々が、目に見えない人間の心を、
なんらかの形で、明確に提示してくれるものを、
常に求めているからにほかなりません。

自分自身を映す鏡を、
いつも求めてしまう人間の欲求がどこから来るのか。

それ自体が、心理学において非常に興味深い
テーマになりますが、
ここでは、その欲求に対するとき、
心理学がどのように生まれたのか、を意識していることが、
大きな意味を持つのではないでしょうか。

 
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【次回配信】
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   次回 【出題号】… 9月18日(火)にお送りする予定です。

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【参考文献】
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● 心理学辞典 中島義明 編 1999 有斐閣

● 心理用語の基礎知識 東洋・大山正・詫摩武俊 他 1973 有斐閣 


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【編集後記】
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ミューラー・リヤー錯視は代表的な錯覚であり、
ほとんどどの教科書にも載っているので、
ここで実物を掲載する必要もないと思います。

それだけ、心理学のことを教えるためには、
よい教材だということでしょう。


ここでもやはり、
心理学実験の基礎や、その意味を教えるのに、
非常によい教材であることがお分かりになったと思います。

心理学が対象とするもの、
主観的な現象をどのように数量化しているのか、
条件の統制と、統計的手続き・・・。

科学としての心理学の、
まさに土台になっている要素ばかりで出来ているからです。


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送信者:臨床心理士指定大学院受験講座 
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