【Clip! アカデミー】 第97回 2007/10/10
第3週 展開号「心理学の歴史から:ヴント(Wilhelm Wundt)」
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◆目次◆
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1)【現在地】
2)【ヴントからの心理学】
3)【解説:知識の展開】
【次回配信日】
【参考文献】
【編集後記】
※文中の図が正しく表示されない場合、等幅フォントでご覧ください※
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■ 基本サイクル ■
第1週「理論号」… 知識のタネをまく
↓ (用語説明から)
第2週「応用号」… 知識の根を伸ばす
↓ (具体例を中心に)
※【今回はこちら!】 第3週「展開号」… 知識をつなげる
↓ (テーマを展開する)
第4週 基本的にお休み
(特別号が配信される場合があります)
↓
■ 第2サイクルへ続く ■
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これからも心理学を学ぶ皆さんを応援していきます。
今後とも臨床心理士指定大学院受験講座を
よろしくお願いいたします。
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1)【現在地】
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【現在のテーマ】 2巡目1ヶ月目 心理学の歴史から
「ヴント(Wilhelm Wundt)」
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0ヶ月目 (ガイダンス号)
【NOW!】1ヶ月目 心理学の歴史から
| 2ヶ月目 基礎心理学から1
| 3ヶ月目 基礎心理学から2
| 4ヶ月目 臨床心理学から
| 5ヶ月目 心理学研究法から
| ↓
| 【※違うテーマではじめから繰り返します。】
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↓
● 第1週「理論」号
「心理学の歴史から:ヴント(Wilhelm Wundt)」はコチラ↓
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● 第2週「応用」号
「心理学の歴史から:ヴント(Wilhelm Wundt)」はコチラ↓
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● 第3週「展開」号
「心理学の歴史から:ヴント(Wilhelm Wundt)」はコチラ↓
~~~~~~~~~~【今週】~~~~~~~~~~~~~~
知識は、知識とつなげることで、はじめて意味を持ちます。
取り入れた知識を、自分の中に根付かせるためには、
他の知識とつなげていくことを同時にやらなければなりません。
展開号では、
これまでに紹介してきたテーマを、さらに展開していきます。
関連する様々なテーマを紹介することで、
立体的な理解と、
心理学の中での位置づけが、
容易になるでしょう。
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2)【ヴントからの心理学】
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前回の応用号では、
ヴントが生きていた時代に、
彼の周りにいた人たちについて簡単にご紹介しました。
生理学から多くの影響を受け、
多くの弟子の中には、
アメリカからの留学生も多く、
彼らはのちに、アメリカにおける心理学の隆盛の基盤となりました。
さて、今回は、
ヴント心理学の、歴史的な展開について
ご紹介していきたいと思います。
とはいえ、
ヴントの提唱した構成主義(または、要素主義)と呼ばれる
心理学は、現在では心理学史の1ページとなっています。
ここでは後の心理学にとって重要な、
「実験心理学」
「(ヴントのいう)意識」
「内観報告」
についてご紹介し、皆さんが知識を展開していくきっかけ
を提唱したいと思います。
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3)【解説:知識の展開】
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●実験心理学
実験心理学という言葉を、
初めて用いたのはヴントでした。
それまで、
人間の意識や感覚、知覚等の心的現象は、
哲学の一領域として、
主に思弁的な形で検討されるのが常でした。
著名な哲学者のカントは、
心は観察できないために、
自然科学としては成立し得ない、という意見を述べています。
ヴントの実験心理学は、
”こころ”への、こうした風潮に対抗する意味があった
と考えられます。
実験によって心的現象を検証し、考察する、
自然科学としての心理学、
ヴントは、こうした心理学を作りたかったのでしょう。
心理学の存在が学問として認知された今日では、
実験心理学は、
より一般的な意味を与えられています。
皆さんも、
今日の心理学における実験心理学という言葉と、
こうしたヴントの考えの違いについて、
考えてみてください。
●(ヴントのいう)意識
ヴントは、心的現象の中でも、
「意識」を心理学の対象として設定しました。
なぜ、こうわざわざ確認したかというと、
今日の心理学においては、
「意識」が心理学の対象である、とは言い切れないためです。
このような歯切れの悪い状況は、
ヴントが、「意識」を対象とする心理学の研究が、
思ったようには進まず、
様々な批判を受けたことから端を発しています。
ヴントの意識は、
直接経験、すなわち、
人間が直接経験した意識内容を指しています。
人間が直接経験しているということは、
外部から直接観察することが出来ないために、
それまで、自然科学の対象にはならない、
とされていました。
その意味で、ヴントのこの主張は、かなり野心的です。
このとき、ヴントが自然科学として、
意識の研究のための手段として考えたのが、
実験と、内観報告でした。
ヴントは、意識内容を、
単純感覚と単純感情に区別し、
簡単に言うと、これらの組み合わせから、
複雑な意識過程が構成されていると考えたのです。
実験や内観報告は、まずは、
単純感覚と、単純感情を特定し、
その組み合わせ(連合)の法則を知ることが目的となります。
ただ、この辺になると、
皆さんの頭の中にも、
いろいろな「?」が出てきていると思います。
特に、「意識」を、
レゴブロックのような単純な要素に分けて、
また後から組み立てなおす、
という作業は、イメージがしづらいですね。
さて、このようなヴントの研究に対する批判は、
やがて新しい心理学を成立させていく原動力になります。
それがどのようなものだったかは、
いずれ取り上げたいと思いますが、
皆さんでも考えてみてください。
●内観報告
被験者が、実験中に直接経験した感情や感覚を、
実験者に報告することが、
内観報告の中心的なアイデアです。
これは、
旅先の様子を友人に電話で説明することと、
どこが違うのでしょうか。
生理学では、
感覚を研究するために、
皮膚に触れた針の感触や重りの変化など、
被験者が直接経験している感覚を報告する、
という手段が用いられていました。
この方法の延長上に、
内観報告もあったわけですから、
ヴントが、科学的に内観報告を用いられるのではないか、
と考えたのは、自然な流れだったといえるでしょう。
ただし、この内観報告を、
いかに外的刺激の統制や、
被験者の訓練、適応範囲の限定(感覚や感情の一部)、
という形で実験的に用いても、
この方法には限界がありました。
主に、2点が決定的でした。
●報告が、言語に依存しなければならなかった点
●被験者が意識していたことしか、報告できなかった点
です。
その意味で結局、
ヴントの実験的な内観報告によって得られる情報は、
旅先からの電話と、
本質的な違いはなかったということができるでしょう。
しかし、このジレンマは、
現代の心理学にもつきまとっているものです。
心理学が経験の科学だとしたら、
どのようにして、自分の、あるいは被験者の経験を、
科学的に研究できるのでしょうか。
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【次回配信】
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次回 【理論号】… 10月23日(火)にお送りする予定です。
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【参考文献】
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● 心理学 第二版 鹿取廣人 杉本敏夫 編 2004 東京大学出版会
● 心理学物語 テーマの歴史 R.C.ボールズ 著 富田達彦 訳
2004 北大路出版
● 心理学辞典 中島義明 編 1999 有斐閣
● 誠信 心理学辞典 外林大作 辻正三 島津一夫 能見義博 編
1981 誠信書房
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【編集後記】
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今回は、展開号ということで、
それぞれの概念の解説の最後を、
問いかけという形で終わらせています。
本メルマガでは、
勉強は、自分でするもので、
知識は人から与えられるものではない、
と考えます。
とはいえ、
やはり、知識がまとまっているものなら、
ネットから持ってきたほうが早いし、
ラクですよね。
とくに受験勉強なんかの場合には。
私にも覚えがあります。
でも、それでうまく行ったためしというか、
ネット上の単語帳的な情報が、
こと「勉強の」役に立った経験というのは、
残念ながらないのです。
ほかのところでは、いろいろ便利なことも多いですが。
なので、不親切に見えるかもしれませんが、
このメルマガでは、
これまでも、手を変え品を変え、
皆さんがラクすることを邪魔することを、
ポリシーとしています。
すべて、そのほうが皆さんにとって
プラスになると思うからなのですが…。
果たしてどうなのでしょう?
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送信者:臨床心理士指定大学院受験講座
http://www.clinicalpsychology.jp/
※Clip!アカデミーの記載内容は臨床心理士指定大学院受験講座に帰属します。
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2007年10月10日水曜日
【Clip!アカデミー】第97回:展開号「心理学の歴史から:ヴント(Wilhelm Wundt)」
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